はじめに|“海を守る”という選択
海が好きな人なら、少なからずこう思ったことがあるかもしれません。
「この海を、ずっときれいなまま残したい」
そのシンプルな願いを、具体的な行動に変えることに挑戦している団体があります。
それが、**Sustainable Surf(サステナブル・サーフ)**です。
そして、その思想に共鳴し、バッグという日常に寄り添う道具を通してコラボレーションを実現させたのが、私たちMafiabagsでした。
Sustainable Surfとは?
Sustainable Surfは、カリフォルニアを拠点に活動する非営利団体。
サーフィンを愛する人たちの手で立ち上げられたこの団体は、単なる環境保護団体ではありません。
彼らが目指しているのは、「サーフカルチャーの力で、持続可能な未来をつくる」ということ。
つまり、サーフィンが単なるスポーツや趣味ではなく、環境と深く関わり、社会を動かす起点になれると信じているのです。
彼らが取り組む3つの柱
1. Regenerative Surfing(再生型サーフィン)
サーフボードやウェットスーツ、フィンなどのギアを環境負荷の少ない素材に変えていく動き。
たとえば、リサイクルEPSフォームを使用したエコボードの推奨、バイオレジンを使った樹脂の普及など、“地球に優しい道具選び”の基準を再定義しています。
2. Deep Blue Events(サステナブルなイベント設計)
サーフィン大会や音楽フェスを環境配慮型に設計。再生エネルギーの活用、ごみゼロ化、地域の食材利用などを実施し、「イベントは持続可能であるべき」という価値観を広げています。
3. Waste to Waves(ゴミから波へ)
使用済みの発泡スチロールやプラスチック、繊維くずなどを回収し、新しいサーフボードやギアへと再資源化するアップサイクルプログラム。今回のMafiabagsとのプロジェクトも、この活動の一環として行われました。
コラボレーションのきっかけ
2017年、MafiabagsとSustainable Surfは、アップサイクルの概念と海洋保全の実践を掛け合わせた特別なバッグの開発プロジェクトに着手しました。
さらに、デザインを手がけたのは、世界的プロダクトデザイナーである**Yves Béhar(イヴ・ベアール)**氏。
「環境に優しく、日常でも機能する」をテーマにしたバックパック──その名も Deep Blue Bag(ディープブルーバッグ) が誕生しました。
Deep Blue Bagの特徴
このバックパックは、大部分が廃棄素材から作られています。
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セイル(帆):ヨットやカイトサーフィンで使用されていたスピネーカーセイルをアップサイクル
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ロープ:ヨセミテ渓谷で実際に使用されたクライミングロープ
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ウェットスーツ素材:使い終えたウェットスーツやドライスーツの一部をリユース
そして、機能面にもこだわりが詰まっています。
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濡れたものを入れられる防水ポケット
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パッド入りラップトップスリーブ
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耐候性ファスナー
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外付けのギアループ
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バックパネルとストラップには通気性の良い構造
都市でも海辺でも、自然と都会の境界を越えて使えるバックパックとして設計されています。
売上は“行動”に変わる
Deep Blue Bagのもう一つの特徴は、売上の全額がSustainable Surfの「Waste to Waves」プログラムに寄付されることです。
つまり、バッグを購入すること自体が、次のアップサイクルプロジェクトや、海岸のゴミ回収活動、サーフカルチャー教育プログラムの資金となるのです。
この循環の仕組みこそが、このプロジェクトの本当の価値かもしれません。
バッグに込められた“選択”の物語
Deep Blue Bagは、ただのアップサイクル製品ではありません。
それは、「何を持つか」が「どんな未来をつくるか」とつながっていることを教えてくれるバッグです。
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廃棄物を再資源に
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ファッションと環境保護をつなげる
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“買うこと”が“参加すること”になる
そんな小さなきっかけを、日常の持ち物として差し出せるように──
このバッグは作られました。
まとめ|サーフィンはカルチャーであり、アクションでもある
Sustainable Surfの理念は、「サーフィンをすること」そのものではなく、“サーフィン的に生きる”ことにあります。
自然と調和し、地球と向き合い、行動すること。
それはサーフボードの上だけでなく、街中でも、バッグの中でも、毎日の選択の中で続けられるものです。
Mafiabagsとのコラボレーションは、その“アクションのかたち”の一つとして、多くの共感を生んでいます。
あなたのバッグが、次の波を守るための一歩になるかもしれません。
Mafiabags公式サイトへ